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いま注目すべき「MIX師」10選◎ ミックスやマスタリングの役割についてもわかりやすく解説いたします!

2022年08月30日 15:00

あの有名楽曲・歌ってみたの心地よいサウンドを生み出す注目のMIX師10選

 

こんにちは、ENGI MAG編集部の端希(はしき)です。

 

先日、MIX師(読み方:みっくすし)のさぶろうさんがこんなツイートをしてらっしゃいました。

 


歌ってみた文化の発展に伴ってMIX師さんも増えている印象があり、これは確かに気になるところ。



とはいえデータベースを作るのはなかなか大変なので、今回は歌ってみたやボカロ界隈でよくお見かけする凄腕MIX師さんを10名ご紹介いたします。

 

リスナーさんは「こういう方がサウンドを支えてるんだ」と思っていただければなによりですし、歌ってみたや楽曲のパラミックスの依頼を検討なさっている方は依頼の参考になれば幸甚です。

 

※順不同・一部敬称略でのご紹介となりますがご了承ください。

 

 

 

そもそもミックス・マスタリングとは

ミックス(MIX)とは

MIX(ミキシング)とは

 

ミックスは、厳密には「ミキシング / Mixing(ミックスダウン・トラックダウンとも)」と呼ばれる、文字通り音を混ぜる(MIX)作業のこと。

 

元々は、例えばバンドサウンドであればボーカル・ギター・ベース・ドラムなど、複数のチャンネル・トラックを綺麗に混ぜて整える(=パラミックス)ことを指すことが多かったものの、近年では歌ってみたやDTM(デスクトップミュージック)普及の影響で広義化しており、インスト音源とボーカルやコーラスを混ぜる作業や、ボーカルのピッチ修正を含む場合もありますし、後述するマスタリングまでを含む場合もあります。



「MIX師」はそんなミックス作業を行う方を指しますが、基本的には歌い手・ボカロ界隈を中心とした通称のようなもので、職業としてはミックスのみ行う場合は「ミキシングエンジニア」、レコーディングまで行う場合は「レコーディング & ミキシングエンジニア」などと呼ばれることが多いです。

 

言葉の親しみやすさからか「MIX師はアマチュア、ミックスエンジニアはプロ」と思っている方もいるようですが、昔はどうあれ現在では全くそんなことはありません。

なんなら有名なミキシングエンジニアさんがあえて「MIX師」と名乗ることで若い方に親近感を持ってもらったり、依頼の心理的ハードルを下げるケースも増えているのではないでしょうか。

 

マスタリング(Mastering)とは

現在は原盤化しないことも多い

現在は原盤化しないことも多い

 

マスタリングは、以前は

①マスター音源(原盤)を作る作業
②2MIX音源の音圧などを調整して聴きやすくする作業

の2つを指しましたが、現在ではそもそもCDなどに原盤化せず、動画配信とサブスク配信のみということも多いので、②の2MIX音源を良い感じに最終調整する作業を指すことが多くなっています。

 

2MIX音源とマスタリング済み音源

2MIX音源とマスタリング済み音源

 

また、ミックス処理のみされてマスタリングがされていない段階の音源は2MIX音源(2トラック音源・トラックダウン音源)などと呼ばれ、歌ってみたを行う場合は2MIX音源を使うことが多く、歌ってみたにおけるあくまで筆者の自論ですが、2MIX音源はボーカルを入れる隙間があり、マスタリング済み音源の場合インスト音源であっても基本的に隙間がないので、ボーカルは無理やり入れ込むような形になると考えています。

 

マスタリングを行う方は「マスタリングエンジニア」などと呼ばれますが、最近ではミックスエンジニアがマスタリングまで行うことも多いため線引きは曖昧で、どちらかというとミックスエンジニアを名乗る方の方が多い印象です。

 

ざっくりとミックス・マスタリングについてご理解いただいたところで、いよいよ注目すべきMIX師さんをご紹介してまいります!



①さぶろう

さぶろうTwitterアカウント

 

再生数1億を超える(2022年8月11日時点)yamaさんの「春を告げる」を始めとして、くじらさん、Adoさん、みゆはんさん、FLG4さんなどの多くの有名作品を手掛けるさぶろうさん。

 

 

Adoさんの「神っぽいな / ピノキオピーさん」の歌ってみたは、Adoさんの表現力がエグすぎてそちらに耳がいきがちですが、これを見事にまとめているさぶろうさんもすごすぎて…

 

ちなみにこちらのミックスではAdoさんの声質の変化に対応するため、ボーカルだけで50トラック超となったそう。

一般的な歌ってみたであればメインボーカルがダブルトラック(ダブ・ダブリングなどとも)で、コーラス1トラックの計3トラック、なんならダブルトラックにしなければ2トラックくらいで足りるので、この凄さが伝わるのではないでしょうか。

2管編成のオーケストラが50名程度なので、ある意味オーケストラ並というかね。

 

②大福みっくす / STUDIOわがし

大福みっくす♪Twitterアカウント

 

歌ってみたをやっている方であれば、「大福みっくす(または大福みっくす♪)」さんの名前を、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

「STUDIOわがし」としてMIXや映像の依頼も受けているそうで、歌い手のみなさんには特にありがたい存在かと思います。

 

 

キズナアイさんの「Henceforth / Orangestarさん」の歌ってみたなどを手掛ける大福みっくすさんは、聴きやすく素直なサウンドが印象的なMIX師さんです。



③P!xL(ピクセル)

P!xL(ピクセル)Twitterアカウント

 

歌ってみたの制作会社である株式会社PXstudioの代表取締役であり、一般社団法人NUMA(日本歌ってみたMIX師協会)の監事でもあるP!xLさん。

 

 

Twitterやブログではレコーディングのコツなど、音楽関連のお役立ちコンテンツも発信なさっているので、歌い手さんやボカロPさんはフォローすると良いことがあるかも。

 

④Wac

Wac Twitterアカウント

 

Adoさん、相羽ういはさん、夜空メルさん、癒月ちょこさん、ashさん、梓川さん、鮫々さん、弱酸性さん、GILTY×GILTYさんなどのMIXを行うWacさんは、コンテンツ制作事務所「TRIFRONTIER」所属のサウンドディレクターさん

 

 

歌ってみただけでなくバンドサウンドのMIXも素晴らしいので、バンド系の方やアイドルでバンドサウンドのオケを使われている方は是非フォローしてみてはいかがでしょうか。



⑤かごめP

かごめP Twitterアカウント

 

プロのサウンドエンジニアでありながら、VOCALOID殿堂入り楽曲を複数持つボカロPとしての活動もしているかごめPさん。

 

 

ご自身がボカロPをしていることもあり、リリースカットピアノなどのサウンドメイキングにも長けた方で、さらになんと映像・音声・台本制作まで含めたインターネット配信の対応も請けているそう。

VTuberさんなど、歌ってみた以外に配信も必要な方には神様のような存在かもしれません。

 

⑥koya

koya Twitterアカウント

 

ベーシスト兼MIX師でもあるkoyaさんは、バンドサウンドから歌ってみた、ボカロオリジナルまで広く担当してらっしゃるMIX師さん。

 

 

各楽器を良さが引き出されたとてもスッキリとして聴きやすいミックスで、筆者は勝手に(元々バンドもやってらっしゃったんじゃないかな…?)と推測しているのですが、スネアの音とか最高じゃないですか?



⑦音峰ゆう

音峰ゆうTwitterアカウント

 

ご自身も歌い手でありVTuberである音峰ゆうさんは、個人・企業併せてなんと1,000件以上の実績を持つMIX師さん。

Twitterを見ていると一日に何件も納品していたりして、そのスピード感に頭が下がる思いです…

 

 

毎週日曜日に無償Mixなどが当たる「音峰studioギャンブルMix企画!」というものを行ってらっしゃるので、音峰ゆうさんへの依頼を検討している方は参加してみてはいかがでしょうか。

 

⑧赤ティン

赤ティン Twitterアカウント

 

赤ティンさんは歌ってみた界隈で知らない人はいないほど有名な歌い手さんですが、実はMIX師としてもとても多くの作品に携わっていて、中には「赤ティン=歌い手 のイメージから 赤ティン=MIX師 になってきてる(Twitterより)」という人もいるほど。

 

 

ご自身が歌い手としても活動しているからこそ、ボーカルが前に出るミックスでとにかく聴きやすいので、歌い手さんはめちゃくちゃ参考になるかも!



⑨ろまん西野

ろまん西野 Twitterアカウント

 

超有名歌い手であり、バンド「Mr.FanTastiC」のフロントマンでもあるメガテラゼロさんの、多くの歌ってみた作品のミックスを担当してらっしゃるろまん西野さん。

 

 

メガテラゼロさんの歌ってみたに関してはメガテラさんとろまん西野さんの共同ミックスが多いようですが、エッジの効いたメガテラさんの声の魅力を最大限に引き出すミックスは必聴です。

 

⑩ぶん

ぶん Twitterアカウント

 

ニコニコで100万回再生を超える、いわゆる歌ってみた殿堂入り作品「Carry Me Offを歌ってみた by向日葵」のミックスも担当してらっしゃるぶんさんは、透明感のある楽曲からドロドロとした世界観の楽曲まで、ミックスに幅広さを感じられるMIX師さん。

 

 

定期的にご新規さんからのご依頼を募集するツイートをなさっているので、ミックスの依頼を検討している方は是非Twitterを覗いていただければと思います。



まとめ

 

注目のMIX師さんまとめ、いかがだったでしょうか。

 

今回は主に歌ってみた・ボカロ界隈で活動してらっしゃる方の中から選ばせていただきましたが、世の中には凄腕のMIX師さんがまだまだたくさんいらっしゃいますので、「この音すごいなぁ」と思ったら動画欄のクレジットなどを確認して、担当しているMIX師(ミキシングエンジニア)に注目してみても楽しいかもしれません。

 

 

ちなみに筆者は歌い手兼ボカロPですが、会社員時代に半年くらいだったかな、仕事が終わってからシアーミュージックのDTMコースに通ってMIXを学んだのですが、月2回から通えてわりと遅い時間まで開いているので、忙しい学生さんや会社員の方で、自分でミックスできるようになりたい方にはわりとオススメです。

全国の校舎で無料体験レッスンもやっているので、お近くの校舎に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

 

 

最後に、今回料金をツイートしてらっしゃった方はそちらを掲載しましたが、料金が変わっている場合もありますので依頼する際はご注意くださいね。

それではまた!

 

執筆:端希(はしき/TwitterInstagram



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